カカオ wikipedia|無料辞書
樹高は 4.5 〜 10 m。この木の生育には、規則的な降雨と排水のよい土壌、湿潤な気候が必要である。高度約 300 m の高地で自生する。
◆ 歴史
カカオを栽培食物としたのは
マヤ文明である。西欧に持ち帰ったのは、
クリストファー・コロンブスである。1502年のコロンブス第四次航海は装備も悪く、ほとんど成果を挙げられなかったが、現在の
ホンジュラスから
スペインにカカオの種子を運ぶことができた。早くも1525年にはスペインが
トリニダード島に栽培地を建設、フランスも1660年代に
マルティニークでの栽培を開始した。これは17世紀にココア飲料が流行したためである。アフリカでの栽培は現在
赤道ギニアの首都がある
ビオコ島で始まった。その後、栽培面積を拡大するため
黄金海岸(現在の
ガーナ)にも栽培地を広げた。アフリカでの生産はイギリス主体である。このため、19世紀にはチョコレート生産が軌道に乗った。
カカオの生産には、歴史的に奴隷労働が多く使われてきた。古くは、アジア人の
クーリーが、最近でも西アフリカ地域では児童奴隷が労働力として使用されている。2001年10月に最悪の形態での
児童労働を禁じる「
ハーキン・エンゲル議定書」が米国議員とチョコレート製造業者協会の間で締結された。
◆ 果実
カカオの実は長さ15-30cm、直径8-10cmの大きな卵型(種によっては長楕円形、偏卵型、三角形など)の果実で、幹から直接ぶら下がる。この中に 20〜60粒の
種子である
カカオ豆(cacao beans)が入っている。カカオ豆と豆を包んでいる「パルプ」と呼ばれる部分を分離せずに一緒に水に漬け
発酵させ、
ココアや
チョコレートの原料にされる。(詳細は
ココアを参照のこと)
: カカオ豆の皮と胚芽を除いてすりつぶし、固形状に固めたもの
: カカオ豆に40-50%(カカオマスでは約55%)含まれている脂肪分。色はクリーム色である。
: カカオマスをある程度脱脂して粉末にしたもの。色はこげ茶色。約300粒のカカオ豆からおよそ1kgのココアパウダーが取れる。
: カカオマスに砂糖・ココアバターなどを加えたもの
◆ 生産
FAOの統計資料によると2002年の全世界の生産量は281万トン (FAO Production Yearbook 2002)。カカオの生産はアフリカが全世界の2/3を占め、残りの1/3をアジアと南アメリカで分割。
西アフリカ地域でのカカオ生産は児童奴隷によるものとの国際的な非難がある。
#
ブラジル - 17万3000トン (6.2%)
◆ 貿易
カカオ豆の貿易に参加している国は少ない。輸出では、コートジボワール(100万4000トン)、インドネシア(36万6000トン)、ガーナ(31万1000トン)、ナイジェリア(18万1000トン)、カメルーン(12万9000トン)の5カ国だけでほぼ100%を占める。これ以外の国では、カカオ豆の形ではなく、自国の食品工業で加工してから輸出しているためである。
輸入国は、オランダ(49万5000トン)、アメリカ(32万3000トン)、ドイツ(20万5000トン)、マレーシア(16万4000トン)、フランス(13万9000トン)の5カ国でほぼ100%となる。マレーシアは加工能力に優れるため、インドネシア産のカカオなどを輸入し、製品を輸出している。
◆ 用途
カカオ豆には
カフェインのほか、興奮作用を持つ
テオブロミンC
7H
8N
4O
2を含むため、薬用として利用されてきた。
・ 飲用
・ 菓子
・ 薬用
・ 香料
・ お金:昔、アステカでは通貨として使われていた。