自己犠牲は、一般に高貴な行動であると見なされやすい。動物一般に、まず自己の生命が大事であるから、基本的に利己的なものと考えられる。自己犠牲は、何かをそれに優先させるのものだから、それが動物よりも優れた何かによるものだと考えられるからである。
人文科学の観点からは、動物は人間のような
道徳心が無く、利己的なものと考えられるため、このような行動は奇妙に感じられる。
生物学の観点に立てば、動物の行動は
進化によって成立するものであり、
自然選択によって選ばれる形質が発達すると見る。その場合、より多くの子を残すような行動は自然選択に残りやすいはずであるから、親が子を守ることはわかりやすい。それ以外の仲間や親戚を守るような行動については上記の範囲では説明が難しいため、
動物行動学や
行動生態学では様々な議論がある。特に、
血縁選択説から発達した
利己的遺伝子の概念は
社会科学を含めて広い影響を与えた。